乾燥肌だと、脱毛を受けるとき、痛いのではないかと悩んでいませんか。
また、乾燥肌が原因で、医療脱毛を断られた人もいるのではないでしょうか。
肌が乾燥していると、期待する脱毛効果が得られなかったり、かゆみや赤み・色素沈着などの肌トラブルを起こしてしまったりするので、注意が必要です。
今回は、乾燥肌の人が脱毛を受ける際の注意点を説明します。
乾燥肌の人は脱毛できないって本当?
ひどい乾燥肌だと、医療脱毛を断られてしまう場合があります。
そんなときはどうすればよいのでしょうか。
対処法を説明します。
乾燥肌とその原因
乾燥肌とは、肌の水分や脂質が不足している状態のことです。
皮膚のいちばん外側にある角質層には、バリア機能があります。
肌から水分が蒸散するのを防いで潤いを保ち、外部刺激から肌を守る働きを持っているのです。
このバリア機能が低下すると、必要な水分が失われ、肌の潤いがなくなってしまいます。
そのときの角質層は、隙間が空いたスカスカの状態で、外部からの刺激を受けやすくなっています。
乾燥肌の原因は、加齢・空気の乾燥・化学繊維の肌着着用など様々です。
加齢によって、肌の生まれ変わり(ターンオーバー)が遅くなり、バリア機能が低下するので乾燥肌が進みます。
また、空気が乾燥していると肌の水分が空気中に蒸散しやすいので、部屋の湿度を40〜50%にしましょう。
肌着が化学繊維のものだと、肌に必要な水分や油分が肌着に奪われてしまい、乾燥肌に繋がる場合があります。
コットンなど、天然素材のものを使用するとよいでしょう。
乾燥肌だと脱毛を断られてしまう理由
なぜ、ひどい乾燥肌だと脱毛ができないのでしょうか。
まずは、医療脱毛の仕組みから説明します。
医療脱毛の仕組みにより断られる
医療脱毛は、肌にレーザーを当てて、ムダ毛が生えてこないようにする施術方法です。
レーザーの光が、ムダ毛の黒い色に反応して熱を発します。
毛を生やす組織である「毛包」に熱ダメージを与えることで、ムダ毛の発育を抑える効果があると言われています。
レーザーは、黒い色のメラニン色素が豊富な「毛包」にのみ強く反応します。
そのため、通常の肌には、表面上ダメージを与えることは少ないです。
しかし、肌の内部で熱が発生するので、どうしても皮膚の水分が奪われてしまいます。
このように、医療脱毛のメカニズム自体が肌の乾燥に直結するので、元々乾燥肌の場合は施術を断られてしまう場合があるのです。
肌の水分量が少ないと、熱ダメージが皮膚組織内に加わりやすく、やけどのリスクがある可能性があります。
また、乾燥肌はデリケートなので、毛穴に雑菌が入って毛嚢炎を引き起こす恐れもあると言われています。
デリケートな分、通常よりも痛みが強くなることがあるでしょう。
脱毛が痛いと感じる原因について詳しく知りたい方は「脱毛は痛いって本当?原因や痛みを緩和する方法を紹介」をご覧くだい。
医療脱毛を断られた場合は美容脱毛の検討も
乾燥肌で医療脱毛を断られた場合、肌への負担が少ない脱毛サロンでの美容脱毛がおすすめです。
美容脱毛は、医療脱毛よりも照射パワーが低いからです。
そのため痛みが少なく、脱毛後の乾燥も抑えられます。
また、脱毛後に保湿力の高い化粧水や美容液を塗ってくれるサロンを選ぶと、より肌への負担が軽減できるでしょう。
乾燥肌の人は脱毛前のケアが大切
乾燥肌の人は、脱毛によってダメージを受けやすいです。
そのため、日常的にケアを怠らないことが大切です。
剃刀で自己処理しない
剃刀での自己処理はお金も手間も掛からないので、簡単にムダ毛処理ができます。
しかし、知らず知らずのうちに剃刀の刃で、肌を傷つけてしまうことがあります。
さらに、肌のバリア機能を担う角質層にダメージを与えるので、肌の水分量が減り乾燥肌の原因となる可能性があります。
剃刀での自己処理は、普通肌の人でも乾燥が進むので、乾燥肌の人は特に注意が必要です。
脱毛前は、比較的肌に優しい電動シェーバーなどで、優しくムダ毛を処理しましょう。
紫外線を浴びない
紫外線は、肌のバリア機能にダメージを与えます。
肌のバリア機能が低下すると、肌の水分を保つ力が弱くなり、乾燥肌に繋がります。
乾燥肌は、空気が乾燥する冬のイメージが強いですが、夏の紫外線によって引き起こされる場合も多いです。
しかし、紫外線は夏だけでなくオールシーズン降り注いでいるので、日焼け止めを塗って対策をすることが重要です。
長袖を着たり帽子を被ったり、直射日光を浴びないように工夫しましょう。
脱毛部位を十分に保湿する
脱毛前に保湿ケアをしておくと、脱毛レーザーを照射したときの痛みが比較的少なくて済みます。
潤った肌はバリア機能が高く、外部からの刺激に強いので、脱毛時の痛みや肌トラブルを起こす危険性が少ないと言われています。
脱毛前に保湿していないと、肌が脱毛レーザーの熱に過剰反応するので、やけどや痛みのリスクが上がります。
そのダメージは脱毛後にも続き、肌が赤く炎症して色素沈着を招く場合もあるので注意しましょう。
乾燥すると角質層が肥厚し、ムダ毛が皮膚の中に埋まる「埋没毛」を引き起こすことがあります。
このような肌トラブルを予防するために、脱毛前はしっかりと保湿しましょう。
部位別の効果的な保湿ケア方法
顔のケア
顔は体よりも皮膚が薄く、デリケートな部分です。
脱毛レーザーの影響を受けやすいので、事前にしっかりと保湿ケアをして乾燥を防ぎましょう。
まずは、化粧水で角質層にたっぷりと水分を与えます。
乾燥が気になる場合は、セラミドなどの保湿成分が配合された美容液を付けると良いでしょう。
そのあと、乳液やクリームなどで皮膚を保護して仕上げます。
体のケア
体には、保湿クリームを使用しましょう。
このとき、なめらかなテクスチャーのものを使い、体全体をくまなくケアすることが大切です。
ひじ・ひざ・すねなど乾燥しやすい部分には、重ね塗りすると保湿効果が高まります。
VIOのケア
VIOはデリケートな部分なので、低刺激の保湿剤を選びましょう。
アルコール・人工香料・パラベンなどの添加物を使用していないものがおすすめです。
また、VIOは蒸れやすい部分なので、油分の多いものだと酸化してかゆみを引き起こすことがあると言われています。
油分の少ない、なめらかなテクスチャーの保湿剤を使用するとよいでしょう。
脱毛後の肌を放っておいてはいけない理由
脱毛後の肌を放っておくと、次のようなトラブルが起こる恐れがあります。
脱毛後にひりつきやかゆみが生じた場合は冷却するなどして対処するようにしましょう。
また日頃のスキンケアは次回の脱毛効果を高めるため重要です。
かゆみを生じる
脱毛レーザーを当てると、肌内部で熱が発生し、肌の水分を奪います。
そのときに生じた肌の乾燥や炎症を放っておくと、かゆみの原因となる場合があります。
そのため、脱毛部位の保湿が重要なのです。
さらなる乾燥を招く
脱毛の仕組み自体が、乾燥を招くと先述しました。
特に乾燥肌の人は、肌のバリア機能が低下しているので、外部からの刺激を受けやすい状態です。
脱毛レーザーを当てて水分量が低下すると、通常水分で満たされている角質層に隙間ができ、さらにバリア機能が低下すると言われています。
脱毛後の肌を放っておくと、さらに乾燥が進むのです。
色素沈着がおこる
脱毛レーザーを当てた肌は、軽い炎症が起こっている場合があります。
その炎症を放っておくと、赤いブツブツができたり、色素沈着したりといったトラブルに発展してしまうかもしれません。
肌の状態をしっかりと観察し、赤みやかゆみがあれば、早めに受診しましょう。
次の脱毛効果を高めることができる
脱毛後は、肌がダメージを受けた状態です。
脱毛後のケアを怠ると、ダメージが蓄積されて肌の状態がどんどん悪くなってしまいます。
肌のコンディションが悪い場合、脱毛器のパワーを下げて施術するため、次の脱毛効果が薄れることがあります。
医療脱毛が難しい場合は家庭用脱毛器を検討しよう
家庭用脱毛器は医療脱毛に比べて照射レベルが弱く、効果は一時的です。
しかし、肌への負担を抑え、自分のペースで行うことができるので、乾燥肌の方でも安心して脱毛を行うことができます。
もし乾燥により医療脱毛の施術を断られてしまった場合、家庭用脱毛器でのケアを検討してみるのもよいでしょう。
家庭用脱毛器について詳しく知りたい方は「自宅で脱毛はできる?家庭用脱毛器の効果や注意点を解説」をご覧ください。
まとめ
乾燥肌は、肌の水分や脂質が不足している状態で、加齢・空気の乾燥・化学繊維の肌着着用などが原因で起こります。
脱毛レーザーの熱によって肌が乾燥するため、特に乾燥肌の人は脱毛前後に保湿ケアを怠らないことが大切です。
乾燥肌で医療脱毛を断られた場合は、美容脱毛を検討するか、しっかりと保湿ケアをして肌のコンディションをよくするとよいでしょう。