妊娠をすると赤ちゃんにも栄養を届けるため、鉄分やたんぱく質、ビタミンなどの栄養素をしっかりと摂取する必要があります。
また、妊娠中はホルモンの働きによって体重が増加しやすくなります。
そのため、妊娠を経験すると体重は自然と増加していくのです。
そんな増加した体重を減らそうと「産後ダイエット」を検討している方は多いのではないでしょうか?
しかし、「産後ダイエットはいつから始めるべきなのか」、「どのようにダイエットを進めればいいのか」と疑問をお持ちの方もいるかもしれません。
そこで今回の記事では、産後ダイエットのスケジュールや効果的な方法を紹介します。
産後ダイエットはいつから始めるべき?
産後ダイエットはいつから始めるべきなのでしょうか?結論から述べると、産後2〜3ヶ月あたりから始めるとよいでしょう。
出産後すぐにダイエットを始めたいと考える方も多いですが、産後6〜8週間は「産褥期」と呼ばれる時期で身体が徐々に変化していきます。
ホルモンバランスが妊娠前の状態に戻る過程なのです。
そのため、この時期は体調が不安定になりやすいので、ダイエットを始めてしまうと健康状態に影響が出る可能性があります。
体調を見ながらスタート時期を見極めることが大切
先ほど産後ダイエットを始める時期の目安として「産後2〜3ヶ月」と説明しましたが、これはあくまで目安です。
産後ダイエットを始めるタイミングは、体調を見ながら見極める必要があります。
産褥期が落ち着くまでの期間は個人差があり、場合によっては通常よりも長引くことがあるのです。
妊娠、および出産を経験した身体は想像以上にダメージを受けています。
産後ダイエットよりもまずは自分の身体の回復を優先することが重要です。
産後ダイエットのスケジュール
産後ダイエットはどのように進めればいいのでしょうか?ここでは、産後ダイエットのスケジュールを紹介します。
産後1ヶ月
先述した通り、産後1ヶ月は身体が元の状態に戻ろうとしている時期です。
身体をしっかりと休ませて回復するのを待ちましょう。
産褥期に身体を無理に動かしてしまうと骨盤が元の場所に戻らず、将来的な腰痛につながる可能性があります。
産後ダイエットはもちろん、家事や育児なども無理をしてはいけません。
産後1ヶ月は家族や知人のサポートを得ることが大切です。
家事代行サービスや地方自治体のサポートを利用できるケースもあります。
産後2ヶ月以降
産後から2ヶ月程度経過したら、身体の様子を見ながら少しずつ運動を取り入れましょう。
医者から運動しないように指示がある場合は、指示を守ってください。
ストレッチや簡単な体操などを少しずつ実施しましょう。
骨盤が開いていたり、姿勢が変化したりしているのでストレッチや体操は身体を元の状態に戻すのに有効です。
ただ、いきなり激しい運動やトレーニングを取り入れてしまうと、身体にダメージが加わってしまいますし、筋肉や骨盤のバランスが悪くなる可能性があります。
産後3〜4ヶ月以降
産後3〜4ヶ月以降になると身体もある程度落ち着いてきます。
ストレッチや簡単な体操に加えて、筋トレやウォーキング・ジョギングを取り入れてみましょう。
赤ちゃんと一緒にベビーカーで散歩しにいくだけでも運動になります。
また、赤ちゃんを抱えたままスクワットをしていたという方もいます。
特に、妊娠や出産で腹筋と骨盤底筋周りが影響を受けやすいので、プランクやドローインなどのトレーニングを実施するとよいでしょう。
産後6ヶ月
産後6ヶ月あたりまでに体重が元の状態に戻っているとよいでしょう。
もちろん、体重の落ち方には個人差があるので、無理をしないペースでダイエットをすることが重要です。
また、6ヶ月程度経過すると出産で開いた骨盤が元に戻り固定されていきます。
固定される時期までに骨盤が正しい位置に戻っていないと体型が変わってしまうので、筋トレやストレッチなどを継続的に行うとよいでしょう。
なお、骨盤をサポートする骨盤ベルトやショーツなども販売されているので、このようなアイテムを試してみるのも一つの手段です。
産後ダイエットの効果的な方法
妊娠中に増加した体重はどのように減らしていけばいいのでしょうか?ここでは、産後ダイエットの効果的な方法を紹介します。
姿勢を見直す
姿勢を見直すだけでも筋肉が使うので産後ダイエットに効果的です。
筋肉に刺激を与えることで代謝がアップするので、痩せやすい身体を目指すことができます。
特に、座っているときは姿勢が乱れやすいので注意が必要です。
姿勢が悪くならないように意識したり、ストレッチを定期的に実施したりして、姿勢を正しましょう。
猫背や仙骨座り、横座りなどは腰痛を引き起こしたり、左右のバランスが変わったりする可能性があります。
筋トレを行う
開いた骨盤を閉じたり、妊娠中に緩んだ筋肉を鍛え直したりするためには、筋トレが有効です。
筋肉を鍛えることで骨盤の歪みや姿勢を改善しやすくなります。
うつぶせの状態になり、腕とつま先で身体を支えるプランクは、お腹周りの筋肉を鍛えることができます。
また、インナーマッスルを鍛えるドローインは、腹横筋や内腹斜筋を鍛えるのに効果的です。
ボールを膝で挟むことで骨盤底筋などもトレーニングすることができます。
食事を見直す
運動のほかに食事を見直すことも重要です。
ただ、授乳もあり過度な食事制限をするとよくないので食事の内容を見直し、栄養バランスの整った食事を心がけましょう。
野菜、炭水化物などバランスよく栄養素を取り入れながら、高タンパク低カロリーの食事をすることが大切です。
また、食事から摂取した栄養素を身体に行き渡せるために、水分補給が欠かせません。
生活の中で意識して水分を摂るようにしてください。
骨盤を矯正する
妊娠や出産を経験すると骨盤が開いて歪んでしまいます。
骨盤が歪んだ状態だと体型を元に戻せませんし、太りやすくなることもあります。
そのため、産後ダイエットにおいて骨盤矯正を取り入れることが大切です。
整骨院などで矯正してもらったり、骨盤ベルトや産褥ニッパーなどを着用したりして改善を目指しましょう。
先述した通り、6ヶ月程度経過すると骨盤は固定してしまうので、ストレッチやトレーニングをサボらずに継続して実施することが大切です。
ウォーキング・ジョギングする
ウォーキング・ジョギングは無理なく取り入れられる運動の一つです。
ベビーカーでお子様と一緒に散歩したり、近所のスーパーまで歩いて行ったり、日常生活の中でも気軽に取り入れることができます。
最初は10分程度から始めて、身体が慣れてきたら30分程度まで伸ばしましょう。
ジョギングを行う場合でも無理のないペースで走るようにしてください。
ストレッチをする
ストレッチは自宅でも気軽に取り入れられるダイエットです。
骨盤を元の位置に戻したり、血流を促進したり、さまざまな効果が期待できるので、お風呂上がりなどにストレットを取り入れるとよいでしょう。
ストレッチポールやストレッチチェアなどのアイテムも数多く販売されています。
効率的にストレッチできるので利用してみるとよいでしょう。
また、ストレッチと同様にヨガも効果的です。
ヨガやストレッチにはリラックス効果もあるので、毎日継続することをおすすめします。
産後ダイエットは体調を見てスタートしよう
今回の記事では、妊娠中に体重が増加したという方に向けて、産後ダイエットのスケジュールや効果的な方法を解説しました。
産後ダイエットは産後2〜3ヶ月から始めるのが一般的です。
しかし、個人によって身体のコンディションや適切なタイミングは異なるので、体重の変化の様子を見ながらダイエットをスタートしましょう。
産後ダイエットで極度に食事を制限してしまうと、授乳などにも影響が出る可能性があるので、無理のないペースで進めることが大切です。
日常生活の中でウォーキング・ジョギング、ストレッチ、筋トレなどを取り入れることで、次第に体重は減少していきます。
子育ては体力が重要なので、体力づくりのためにも運動を積極的に行うことをおすすめします。