近年目まぐるしいスピードで様々な技術が進歩していますが、それらは美容の分野にも応用されてきました。
そのような技術を自宅で手軽に再現できるのが美顔器です。
美顔器には様々な種類があり、それぞれ期待できる効果も違います。
その中でも高い注目を集めているのが、EMS美顔器です。
EMSというと体へ使うイメージもありますが、実は顔に使うことで様々な効果が期待できます。
そこで今回は、EMS美顔器の効果や注意点について見ていきましょう。
EMS美顔器とは?
そもそもEMSとはどのような技術なのでしょうか?
EMSは人工的に電気刺激を与えて筋肉を動かすことによって鍛える技術で、元々怪我や病気などで筋肉が弱った人に使う医療用の治療機器に用いられていました。
そのため、整体院などでEMS機器を導入していましたが、近年では自宅で使える機器も増えました。
そしてこのEMSの技術を顔に使うことで、鍛えにくい表情筋を鍛えることができるため、美顔器としても人気が高まっています。
EMS美顔器の効果について
では、EMS美顔器は、実際どのような効果があるのでしょうか。
たるみを引き締める
EMSは電気刺激によって直接筋肉を動かすことができるため、普段は鍛えにくい表情筋をしっかりと鍛えることができます。
このように筋肉を鍛えることによって、気になるたるみの引き締め効果を期待できます。
シワ・ほうれい線の改善
シワやほうれい線は、化粧品ではなかなか改善が難しい肌悩みのひとつですが、これもEMS美顔器で改善が望めます。
EMSの筋肉を鍛える効果によって引き締まるほか、EMSの刺激は肌の真皮層に働きかけ、コラーゲンの生成を促す効果もあると言われています。
そのため、シワやほうれい線などにもアプローチできるのです。
顔痩せ
EMSは普段使われていない深層に筋肉まで効果的に刺激することができます。
そのため、筋肉がつくことはもちろんですが、血流も促進されます。
このような効果によって顔痩せも期待できるでしょう。
ターンオーバーの改善
表情筋のトレーニング効果などがあるEMSですが、その刺激は肌の奥までしっかり届くため、血流改善効果もあります。
このような効果により、老廃物が流され、肌の新陳代謝がよくなることによって、乱れていたターンオーバーの改善も見られるでしょう。
二重アゴ解消
二重アゴも普段のお手入れで対策することが難しい悩みのひとつですが、EMS美顔器ならこの二重アゴ対策も行えます。
EMSの表情筋をトレーニングする効果や血流改善による老廃物の流れをよくする効果などにより、気になる二重アゴにもアプローチできるのです。
むくみの改善
朝や夕方むくみが気になるという人も多いですが、このむくみ対策にもEMSは有効です。
EMSには血流改善効果があるため、むくみ改善も見込めるのです。
EMS美顔器を使用する際の注意点について
このように様々な効果がある一方で、使用の際に注意する点もあります。
専用ジェルの使用
多くのEMS美顔器を使う際は、ジェルなどを使う必要があります。
これらはEMSの電気伝導をよくする、電気刺激による火傷や炎症を予防するなどの役割をはたしています。
また、EMS美顔器は基本的に肌を滑らせて使用するので、その摩擦を軽減するジェルはEMS美顔器を使用する際の必需品になります。
専用のジェルを使用しなくても大丈夫な場合もありますが、特に機能が複数ついたEMS美顔器の場合、ジェルの成分に気をつけなければなりません。
また、専用ジェルはその機器の使用に一番適したものを開発しているので、やはりその機器専用のジェルを使うことが一番効果に繋がるでしょう。
美顔器の専用ジェルについて詳しく知りたい方は「美顔器の使用に専用のジェルは必須?効果の違いなどについて解説!」も合わせてご覧ください。
使用頻度
使用頻度はそれぞれの機器によって違いますが、概ね週2回〜3回とされています。
効果が見られるのでつい頻繁にやりたくなってしまいますが、やはり電気で刺激をしているため、表情筋へ負担となってしまうなど、逆に肌トラブルを招きかねません。
必ず適切な使用頻度と使用時間を守りましょう。
使用部位
EMSは顔の中でも使えない部分があるので、使用の際は気をつけましょう。
それぞれの機器によって違いますが、眼球付近や耳、喉仏周辺や傷口などの部分には多くの場合使えません。
こちらも説明書に詳しく書いてあるので、使う前に必ず確認しましょう。
使用時期
EMS美顔器は安全な値に調整されているとはいえ電気刺激を与える機器なので、注意した方がいい場合があります。
インプラントを入れている人は機器によって使用を控えるように明記されているものもあります。
それぞれの機器の説明書をしっかりと読み、気になる場合はかかりつけの歯科医に相談しましょう。
また、同様の理由により、妊娠の人や体に金属を埋め込んでいる人も使用を控えるか、医師に相談してから使いましょう。
EMS美顔器の副作用
EMS美顔器はとても有用なアイテムですが、体質や使用方法の間違いなどで副作用を起こしてしまうこともあります。
正しく理解して、安全に美しさを手に入れましょう。
筋肉への負担
EMS美顔器は、筋肉に直接微弱な電流を流して美容効果を得るアイテムです。
使用してみると、筋肉がピクピクと動いているのがわかるほどです。
早く顕著な効果が得たいからといって、説明書に書かれている頻度以上に使用すると、筋肉に負担が掛かり、逆にたるみやむくみを加速させてしまう場合があります。
筋肉は、動かすだけでなく適切に休ませることによって成長します。
表情筋も同じで、キュッと引き締まったフェイスラインを手に入れるためには、使用頻度を守って使用することが大切なのです。
金属アレルギー
汗によって金属が溶けてイオン化し、皮膚のタンパク質と結合することによって拒絶反応を起こす場合があります。
これを金属アレルギーと言い、かゆみや発疹などの症状が出る人もいますが、誰もがなるわけではなく金属によっても起こりやすさが異なります。
EMS美顔器のヘッド部分は、肌に電流を伝えやすくするため、金属でできています。
以前に金属アレルギーを起こしたことがある人は、ヘッド部分の素材を確認しましょう。
金属アレルギーを起こしやすい素材 | クロム・ニッケル・パラジウム・コバルトな |
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金属アレルギーを起こしにくい素材 | アルミニウム・チタン・24金・ステンレス・プラチナなど |
また使用前に体でテストしてから、顔に使用するとよいでしょう。
EMS美顔器について詳しく知りたい方は「EMS美顔器に副作用はあるの?効果や使用時の注意点を知って正しく使おう!」も合わせてご覧ください。
摩擦によるダメージ
十分な量のジェルやクリームを塗布してからEMS美顔器を使用しないと、摩擦によって肌を傷つけてしまうことがあります。
摩擦の強さによっては、アザや内出血の原因となってしまうこともあるので、注意が必要です。
美顔器の種類によっては、専用のジェルが必要な場合もあるので、説明書をよく読んで適切な方法で使用しましょう。
EMS美顔器の選び方
EMS美顔器を継続して長期的に使うためには、自分のライフスタイルや使い方に合ったものを選ぶことが重要です。
そうしなければ、せっかく購入しても、最終的に使わなくなってしまうからです。
使いやすさ
自分にとって使いやすいEMS美顔器を選びましょう。
重量は、長期的に継続するために重要なポイントです。
美顔器自体が重いと、お手入れするときに手が疲れてしまい、使うのが億劫になってしまいます。
できるだけ軽量で無理なく使えるものを選ぶと、継続しやすいでしょう。
また、電源コードの有無も美顔器の使いやすさに関係します。
充電式や電池式のコードレスタイプであれば、コンセントがない場所や旅行先でも使用できるので、非常に便利です。
コストパフォーマンス
EMS単体だけでなく、イオン導入や超音波、RF(ラジオ波)など、多くの機能を搭載した美顔器が数多くあります。
機能性と本体の価格を照らし合わせた上で、自分に合ったものを選ぶとよいでしょう。
専用のジェルを使用しなければならない場合は、本体だけでなく専用ジェルに掛かる費用も含めて計算する必要があります。
定期コースを申し込むとお得に購入できる場合もあるので、チェックしてみましょう。
専用のジェルが必要ない場合は、自分が好きなものを使えるので、お気に入りがある場合はそちらを選ぶのが賢明です。
総合的に見て、コストパフォーマンスがよいものを選びましょう。
手入れ方法や使用場所
本体のお手入れ方法が複雑で面倒な場合、使うのが億劫になってしまいます。
防水機能が付いていれば、水洗いが可能なのでお手入れが簡単です。
水洗いできれば衛生的に長く使えます。
また、お風呂場で入浴中に使用できるため、リラックスしながらトリートメントできる上、時短にもなります。
自分のライフスタイルに合った美顔器を選ぶと、継続して長期的に使用できるので、購入の際にはじっくりと検討しましょう。
まとめ
元々は医療用の技術として活用されていたEMSですが、近年では家庭でも使えるようになりました。
そのEMS技術は主に体に使われてきましたが、顔に使うことによって様々な肌悩みに対する効果が期待できるため、EMSを搭載した美顔器も多くなってきました。
表情筋のトレーニングや、真皮層への刺激によるコラーゲンの生成、電気刺激による血流改善などにより、EMS美顔器によって複合的な悩みの改善が期待できます。
このように効果が高いため、注意しなければならない場合もありますが、医療用にも用いられていたことからもわかるように、基本的に安全な技術です。
化粧品を塗るだけでは改善できない多くの肌悩みに肌の奥からアプローチできるEMSは、これからのエイジングケアの必需品となるかもしれません。