綺麗な肌を保つためには、肌荒れの原因を知ることが大切です。そして、肌荒れを解消するためには、症状に応じた適切なスキンケアを知ることも大切です。
肌荒れや肌のトラブルが気になり、慌てて間違った対処をすることは、治りが遅くなるだけでなく、悪化する恐れもあるでしょう。肌荒れについての知識を知っておくことで、症状に応じた正しい対処をすることができ、再発を予防することにも繋がるでしょう。
肌荒れの原因や対策法について、ご紹介します。
肌荒れの原因とは?
主な肌荒れの原因について解説します。
紫外線
弱い紫外線であっても、繰り返し浴びていると、身体が紫外線の内部への侵入を防ごうとして肌を守ろうとするため、肌の表面は余分な角質が剥がれ落ちにくくなり、角質が厚くなった状態になります。
一方、肌の内部はバリア機能が低下して水分が蒸散しやすくなるため、より乾燥が進みます。
また、バリア機能が低下した肌は刺激を受けやすい状態となります。
内部に紫外線が簡単に侵入してしまうので、乾燥はさらに進み、炎症を起こしてしまうのです。
紫外線の対策について知りたい方は毛穴を引き締めるには?毛穴が開いてしまう原因についても解説をご覧ください。
乾燥
肌の乾燥に大きく関わっているのが、肌の一番外側にある角層という部分です。
角層は角層細胞や細胞間脂質が隙間なく並ぶことで「肌のバリア機能」が働き、肌内部から水分が蒸散するのを防いでいます。
しかし、乾燥によって「肌のバリア機能」が低下すると、水分が逃げやすい状態になり、外からの刺激に弱くなって炎症が起こりやすくなってしまいます。
花粉
花粉症のある人は、花粉の飛散時期には肌も敏感になります。
そのため、かゆみなどが出やすくなりますが、バリア機能が弱った状態ですと、花粉の刺激を受けやすくなるので、さらに肌荒れの症状が重くなります。
ストレス
ストレスを受けると、ホルモンバランスがうまくコントロールできなくなり、男性ホルモンの一種であるアンドロゲンが大量に出ます。
このアンドロゲンが出ると皮脂の分泌が多くなり、ニキビや吹き出物ができやすくなってしまいます。
間違ったスキンケア
汚れをしっかり落とそうと、クレンジングや洗顔を強くし過ぎると、摩擦が生じて肌を痛めてしまい、バリア機能が低下してしまいます。
また化粧水をつける時に強くパッティングしたり、乳液やクリームをすりこんだりすると、刺激を与えてしまい、かえって肌に負担がかかり、炎症の原因となってしまいます。
- Point
- 肌荒れの原因として、乾燥や花粉の刺激などがある
- 間違ったスキンケアは、肌荒れを引き起こす可能性がある
肌荒れの主な症状
肌荒れには、年代や原因別に様々な種類があります。肌荒れの主な症状をご紹介します。
ニキビ等の吹き出物
ニキビや吹き出物は、皮脂や老廃物が毛穴から排出されず詰まった状態の時に起こります。肌表面の角質層が厚くなることや皮脂の過剰な分泌によって、毛穴が詰まりやすくなることが原因です。
炎症を起こし、赤みが出てくると、治りが遅くなる傾向にあります。思春期のニキビと大人ができるニキビや吹き出物はできやすい箇所も異なります。
年齢問わず、不規則な生活や食生活の乱れに注意し、ストレスによるホルモンバランスの崩れにも注意しましょう。
ニキビに関する記事は美顔器はニキビ跡や予防に効果的?おすすめの美顔器をご紹介!をご覧ください。
乾燥によるカサつき
肌が乾燥してカサつくのは、皮膚の角質層が定期的な新陳代謝をすることができず、古く固い角質層が肌表面に残ることが原因です。
古い角質層を残さないためには、肌のターンオーバーが正常であることが重要です。肌の表面が潤いが無くなり、ガサガサになるとシワができやすくなりますが、表面だけを保湿するだけでは潤った肌をキープすることはできないでしょう。肌の奥深い部分の水分不足を解消することが、肌の乾燥を防ぐことに繋がるでしょう。
毛穴の開き
顔の毛穴が開いてしまう原因として、肌のたるみが挙げられます。肌がたるむと、丸かった毛穴が縦長に広がって見えるため、毛穴が開いているように見えます。
また、皮脂の分泌が多くなることも毛穴が開く原因です。過剰な皮脂を排出するため、毛穴が開いてしまいます。お肌のたるみや過剰な皮脂の分泌を防ぐために、正しいケアをしていくことが大切です。
- Point
- 皮脂が詰まると、ニキビや吹き出物等の肌荒れを引き起こす
- 肌のターンオーバーの乱れは、カサつきの原因となる
肌荒れしやすい顔の部位
顔の中にも皮脂腺の量や乾燥しやすい部分などがあり、肌荒れしやすい箇所があります。
Tゾーン
おでこ
Tゾーンの中でも「おでこ」は面積が広いため、肌トラブルが広範囲に広がる可能性があります。また、空気に触れる面積も多いため、乾燥が原因の肌トラブルが発生する場合もあります。
おでこは皮脂腺が多く集中しているため、毛穴が詰まりやすいです。毛穴に皮脂が詰まると、ニキビや吹き出物ができやすくなり、対処法を誤ってしまうと、肌トラブルを引き起こしやすくなります。
常におでこを清潔に保ち、肌の保湿に気を付けることが重要になるでしょう。
鼻
「鼻」はTゾーンの中でも皮脂の分泌が盛んな箇所です。鼻の表面がテカテカとしてしまい、油っぽく感じるため、潤いがあると勘違いするケースもあるでしょう。
鼻表面のテカリに惑わされることなく、肌の奥の保水ケアをすることが大事になるでしょう。毛穴に皮脂が詰まると、ニキビの原因になります。
洗顔で皮脂や老廃物をキレイに落とすことが重要ですが、表面の油分を過剰に落とすと、さらに皮脂の分泌が盛んになってしまいます。肌内部の保湿力をキープするスキンケアを心がけましょう。
Uゾーン
口周り
UゾーンはTゾーンほど皮脂分泌が多くない箇所ですが、その分、肌を守ることが難しい箇所でもあります。その中で「口周り」の皮膚は、食事や会話でしょっちゅう動かしている部分でもあり、食事中や食後に拭いたりする部分でもあります。
また、口周りの皮膚表面の角質層は薄く、手で触れる回数が増えると摩擦による刺激で肌トラブルを起こしやすい部分でもあります。乾燥に気を付け、適切に保湿のケアをすることが大切でしょう。
顎
「顎」は皮脂の分泌が多い箇所ですが、汗腺が少ないため、汗で潤いを補完することが難しい箇所でもあります。潤いを保つことができないと、皮脂が過剰に分泌されるため、毛穴に皮脂が詰まってニキビができやすくなります。
顎の毛穴に皮脂や老廃物が詰まった状態でマスクや手指や衣類などが触れたりすると、雑菌が入りやすくなり、炎症を引き起こしてニキビを悪化させる可能性があるでしょう。また、顎の部分は紫外線が当たりやすいため、紫外線による肌表面の炎症や乾燥による肌トラブルになりやすいため、注意が必要です。
顎のニキビを予防するには、ホルモンバランスを保つことが大切です。食生活の乱れや睡眠不足にならないように注意することも、肌トラブルの対策に必要なことです。
- Point
- 鼻やおでこなどのTゾーンは、皮脂の分泌量が多い
- 口周りや顎などのUゾーンは、ホルモンバランスの乱れにより荒れやすくなる
肌荒れの対策法
正しいスキンケアを行う
クレンジングの使用量は少ないと摩擦が生じますので気を付けましょう。
適量を顔全体に伸ばし、指先に力を入れずに優しくクルクルと円を描くようにメイクと馴染ませ、汚れが浮いたらしっかりと洗い流しましょう。
洗顔料はたっぷり泡立て、泡で洗うことを意識してやさしく洗いましょう。
洗い流す時は、お湯の温度にも気を付けましょう。
熱いお湯は角層から保湿成分を取り去ってしまうので、ぬるめのお湯ですすぐようにしましょう。
洗顔や入浴後は、角層から水分が逃げやすい状態なので、すぐに保湿しましょう。
化粧水で肌にうるおいを与え、乳液やクリームでうるおいを持続させます。
乾燥が気になる季節は、基本のアイテムに、より保湿力の高い成分が入ったクリームや美容液をプラスするのもよいでしょう。
紫外線も日焼けによる乾燥を招きます。また、肌内部のコラーゲンを傷つけ、シワやたるみの原因にもなります。
日焼け止めやUVカット効果のある化粧下地で肌を守り、紫外線の強い夏だけでなく、一年を通して紫外線対策を行いましょう。
スキンケアに関する記事はスキンケアとは?正しいスキンケアについて解説!をご覧ください。
生活習慣を改善する
睡眠不足など、生活リズムが不規則になると肌のターンオーバーも乱れてしまいます。
ターンオーバーのサイクルが通常よりも長くなると、古い角層細胞がはがれ落ちず、角層部分が分厚くなり、くすみ・ざらつき・乾燥を招きます。
サイクルが短すぎると、「天然保湿因子(NMF)」が整わず、未熟な角層細胞が積み重なることで、肌の保湿力やバリア機能も低下してしまいます。
肌のターンオーバーは、生活習慣と深く関係しています。
寝不足や無理なダイエット、お酒の飲みすぎや喫煙は、肌荒れを悪化させるので、気をつけましょう。
食生活を見直す
内側からのケアもとても大切です。
肌や身体を作るタンパク質を基本に、便秘を防ぐ食物繊維、ターンオーバーの働きを助けるビタミン・ミネラル類を補給できる食事を心がけましょう。
ビタミンCやβ-カロテンは肌や粘膜をすこやかに保つ働きがあるほか、活性酸素から身体を守る抗酸化作用もあります。
- Point
- 洗顔や入浴後は、すぐに保湿する必要がある
- 食生活や睡眠不足の改善を行うことが、肌荒れの対策になる
まとめ
肌荒れの原因はいくつかありますが、肌荒れを防ぐのに一番大切なことは、お肌のバリア機能を守ること。
正しいスキンケアを行い、生活習慣を見直し、お肌に合った刺激のないスキンケア商品を選ぶようにしましょう。