美容に良いとされている成分には様々な種類がありますが、その中でもよく目にしたり耳にするのがコラーゲンではないでしょうか。
コラーゲンは美容に良いと知っていても、具体的にどのような働きをしているのかイマイチよく分からないという人もいるでしょう。
この記事では、コラーゲンとは何なのか、そしてコラーゲンの働きや摂取方法などをまとめています。
体にも肌にも必要不可欠なコラーゲンとは?
私たちの身体を構成しているたんぱく質のひとつがコラーゲンです。
コラーゲンは、体内のたんぱく質のうちおよそ30%を占めていて、コラーゲンのうちのおよそ40%は、皮膚に存在していることが分かっています。
コラーゲンには、I型、II型、III型というような種類があり、それぞれ働きが異なります。
皮膚に存在しているコラーゲンは、I型やIII型、IV型です。
皮膚は、表皮と真皮と皮下組織といった層に分かれていて、この中の真皮に特にコラーゲンが多いです。
真皮は皮膚のハリや弾力、潤いを保っている部分になります。
コラーゲンは、皮膚以外の場所では、軟骨や水晶体、腱、靭帯、血管、筋肉、胎盤、血管壁など身体の様々な部位に存在します。
引用:コラーゲンチャンネル
美容にとってコラーゲンの働きは大事!
体内の様々な場所に存在しているコラーゲンですが、加齢とともにその量は減少してしまいます。
皮膚に存在するコラーゲンには、肌のハリや弾力、潤いを保つという働きがあることから、加齢とともにコラーゲンが減少してしまうということは、肌の弾力やハリ、潤いが失われてしまうということにつながるのです。
潤いが失われた肌は、シワができやすくなりますし、ハリや弾力が失われるとたるみにつながってしまいます。
また、コラーゲンは、髪や爪にも存在しますので、減少してしまうことで髪のハリやツヤが失われる、爪がもろくなるなども起こりやすくなってしまいます。
コラーゲンは美容面でとても重要な役割を果たしているのです。
コラーゲンとコラーゲンペプチドは何が違うの?
コラーゲンが配合されているサプリメントなどをみると、原材料名にコラーゲンペプチドと記載されていることがあります。
コラーゲンとコラーゲンペプチドはどのような違いがあるのでしょうか。
コラーゲンペプチドは、サプリメントの成分として開発されたもので、コラーゲンを水で加熱してゼラチンに変えたものをさらに酵素で小さく分解し作られています。
コラーゲンペプチドは、コラーゲンを作り出す働きがある線維芽細胞に働きかけることで、コラーゲンの生成を促すことができ、摂取することで皮膚の弾力を高める効果が期待できる成分です。
コラーゲンと比べて分子量が小さいことから、消化吸収もされやすくなっています。
コラーゲンペプチドは、コラーゲンよりも効率よく体内に働きかけてくれるのです。
特徴 | 用途 | |
---|---|---|
コラーゲン | 体内のたんぱく質のおよそ30%を占め。 体内にあらゆる臓器に存在する成分。 水に溶けにくい性質。 | 化粧品や生体材料として利用される。 |
コラーゲンペプチド | ゼラチンを酵素で分解して作られている。 冷水にも溶かせる。 | サプリメントの原料として利用される。 |
コラーゲンが多く含まれる食品で肌をきれいに!
コラーゲンは、食品から摂取することもできます。
では、どのような食材を食べればコラーゲンを摂取することができるのでしょうか。
コラーゲンが多く含まれている食品は以下のよういなります。
- ふかひれ(もどしたもの) 100gあたり 9,920mg
- うなぎのかば焼き 100gあたり 5,530mg
- 牛すじ 100gあたり 4,980mg
- 鶏軟骨 100gあたり 4,000mg
- はも 100gあたり 3,560mg
肉類のコラーゲンは、内臓やすじといった部位に多く含まれています。
肉の種類では鶏肉がコラーゲンを多く含みます。
魚介類はうなぎやはも、ふかひれにコラーゲンが多く含まれるほか、魚の皮の部分もコラーゲンが多い部位になります。
コラーゲンと一緒にビタミンCと鉄分を摂取しよう
コラーゲンを摂取する際は、ビタミンCや鉄分を一緒に摂取するのがおすすめです。
これは、コラーゲンを合成するために欠かせない栄養素だからです。
ビタミンCは、水溶性ビタミンなので、こまめに摂取するのが良いでしょう。
鉄分とビタミンCとコラーゲンを合わせて摂取することで、よりコラーゲンによる効果を実感しやすくなります。
ビタミンCが多く含まれる食品
ビタミンCは、柑橘類に多く含まれていますが、野菜からも摂取することができます。
- 赤ピーマン 100gあたり 170mg
- ブロッコリー 100gあたり 120mg
- ゴールドキウイフルーツ 100gあたり 140mg
- いちご 100gあたり 62mg
- レモン 100gあたり 100mg
鉄分が多く含まれる食品
鉄分は、肉や納豆などに多く含まれています。
レバーは鉄分を多く含む食材として有名です。
- 豚レバー 100gあたり 13mg
- 鶏レバー 100gあたり 9mg
- しじみ 100gあたり 5.3mg
- 納豆 100gあたり 3.3mg
食品での摂取が難しい場合はサプリメントなどで補う
ビタミンCや鉄分は、食品で摂取することが難しい場合、サプリメントで補うのもおすすめです。
コラーゲンのサプリメントの中には、ビタミンCと鉄分も併せて摂取できるように作られている製品もあるため、コラーゲンのサプリメントを購入する場合は、一緒に配合されている成分についても確認しておくと良いでしょう。
コラーゲンの1日の目安摂取量
コラーゲンの1日の目安摂取量は、1日あたり5~10gです。(18歳以上の女性の場合)
摂取するサプリメントのパッケージには、1日の摂取量が記載されていますので、その通りに摂取するようにしてください。
コラーゲンの過剰摂取による副作用
サプリメントで摂取する場合、過剰摂取にならないように注意しなければいけません。
コラーゲンの過剰摂取により副作用が起こる可能性もあるため、サプリメントのパッケージに記載されている摂取目安量を守って取り入れましょう。
コラーゲンを過剰摂取してしまうと、体内で分解されずに蓄積してしまい、下記のような副作用が起こる可能性があります。
- 体重の増加
コラーゲンは脂質が多いため、過剰摂取により体内に脂肪として蓄積されてしまうと体重増加につながる可能性があります。 - 便秘やむくみ
コラーゲンの過剰摂取により、消化の際に腎臓や肝臓に負担がかかってしまい、便秘やむくみなどのトラブルが起こりやすくなってしまいます。 - ニキビなどの肌トラブル
コラーゲンは脂質を多く含むことから、過剰摂取により皮脂の分泌量が増えてしまいます。これにより皮脂が毛穴に詰まりやすくなりニキビになる可能性があります。
また、脂肪を分解する際にビタミンB群を大量に必要とすることから、ビタミンB群が不足することで肌トラブルが起こりやすくなってしまう可能性もあるのです。
【 コラーゲンの過剰摂取により起こりやすい副作用 】
コラーゲン化粧品で肌を保湿しよう
肌の潤いを保つ働きもあるコラーゲンは、化粧品にも多く含まれています。
化粧品でコラーゲンを取り入れることで、肌の潤いを保つことに役立ちます。
コラーゲン配合の化粧品を選ぶ際は、水溶性コラーゲンや低分子コラーゲンが配合されている商品を選ぶと良いでしょう。
コラーゲン化粧品の効果
コラーゲン化粧品を使用しても、肌の中のコラーゲンを増やすことはできませんが、保湿力が高く、肌の乾燥をしっかり防いでくれるため、結果として肌内部のコラーゲンを守ることにもつながるのです。
肌の乾燥を防ぐことにより、ハリや弾力の維持に役立ってくれます。
コラーゲン化粧品はコラーゲンを増やすわけではない
化粧品に含まれているコラーゲンは分子が大きいため、肌の真皮層まで浸透させることはできません。
届くのは肌の角質層までです。
では、なぜコラーゲン配合の化粧品を使うと良いと言われているのでしょうか。
これは、コラーゲンのもつ保湿力にあります。
肌は乾燥しているとバリア機能が低下してしまい外部刺激を受けやすくなります。
外部刺激を受けた場合、肌内部のコラーゲンにも影響が出てきてしまうため、乾燥を防いでくれるコラーゲン配合の化粧品を使って、外部刺激から肌を守ってあげることが大事なのです。
肌の潤いがキープされることで、肌内部のコラーゲンも守ることにつながります。
紫外線対策でコラーゲンを守る!
近年、オゾン層の破壊など自然環境の問題から紫外線の量が増加していると言われています。
紫外線にはUVA波とUVB波がありますが、このうちUVA波は、肌の奥まで届いてしまので、シワやたるみの原因になってしまいます。
UVA波は、肌の線維芽細胞、すなわちコラーゲンにもダメージを与えてしまうのです。
そのため、肌を紫外線から守ることで、肌内部のコラーゲンを守ることにもつながります。
紫外線よる”光老化”とは
実は、シミやくすみ、しわ、たるみなどの肌老化のほとんどの原因は、紫外線ともいわれています。
年齢とともに肌に変化が出るのは自然なことですが、光老化が肌老化の多くを占めているため、紫外線対策をしっかりと行うことで自然老化による現象の加速スピードを緩めることにつながります。
まとめ
肌に存在するコラーゲンは、加齢とともに減少してしまいます。
外から補ってあげることも大切ですが、今あるコラーゲンを減らすことがないように肌を守ることも重要になってくるでしょう。
サプリメントは手軽に摂取できますが、過剰摂取には気をつけなければいけません。
食品、サプリメント、化粧品を上手に使い分け、コラーゲンを補給すると同時に、紫外線対策もしっかり行って肌のコラーゲンを守りましょう。